ひとり暮らし

雑記。日々思うこと。

天才たちの日課

 

天才たちの日課

天才たちの日課

 

 

 この本は何かしらのクリエイティブ職に就いている人々がどのような生活を送り、どのように時間を作り、どのように生活費を稼いだかが161人分記載されている。その生活スタイルは千差万別で、専業のものあり、兼業のものあり、規則正しい生活を送っているものもあれば、不規則で自堕落とも見える生活を送っている者もいる。ただそこに何かしらの共通点を上げるとするならば、一見その才能から特異に見える彼らの生活は、多くの一般生活者となんら変わるものではなく、同じように悩み、同じように働き、同じように暮らしているということだ。

 このような本を読むと苦しいのは自分だけではないんだと慰められると同時に、自分の生活スタイルをゆるがされないように、心の中で彼らと一定の距離を置く自分がいる。人に共感しやすい人というのはどこにでもいて、私もどちらかといえば影響されやすい方だが、自分の想像する他人の気持ちというものがひどく身勝手な偏見に満ちていることにひそかに反省することがある。思いあがらないように気を付けながら生きる自分に自信が持てなくなるときもあるが、人のことなどわからないとばっさり割り切っていけるほどにも器用ではない。あれもよし、これもよし。優柔不断ここに極まれり。