欲望の持ち方その2 ―快楽主義の哲学―
渋澤龍彦の書いたこの本には、若者たちの欲望を煽るアジテーションに満ちている。そして彼曰く、酒池肉林の豪勢な生活が欲望であるならば、清貧潔白な慎ましい生活も欲望の一種であると書いている。結局のところ、人の欲望も千差万別で、自分でそれがいいと思うものが、その人にとっての正解だと、月並みな結論にならざるを得ない。
この本には若い女の子の夢や目標が一人ひとり掲載されている。そのどれもが至極わかりやすくて、「幸せってこういうもんだよな」などと馬鹿にしているわけではなく、ただ素直に共感できるものばかりだ。
「貯金する」
「家が欲しい」
「肉を食いたい」
「服が欲しい」
「パーティーを開きたい」
「海外旅行に行きたい」
「枝豆をたくさん食べたい」
人は思ったより賢くないし、馬鹿でもない。欲しいもののために頑張る。ただそれだけでいいのじゃないか。当たり前すぎて不思議な着地点。ん?訳が分からなくなってきました。